NEW BOOKS 新着情報杉 並


5/27 新着図書

【書評に取り上げられた本】

 

『アーカイブの思想:言葉を知に変える仕組み』

日本ではいまもアーカイブは必須の社会基盤とみなされていないという
著者は、西洋と日本のアーカイブ像を比較し、課題を問い直します。
情報化社会に生きる私たちが、いま遠くを見渡せているとしたならば
この足もとを支えているのは何でしょうか。
日経新聞(2021/02/27)に書評掲載あり。

 

 

『つかふ:使用論ノート』

「つかう」という語をどのように捉えていますか?
「搾取する」といった意味だけではないのにも関わらず
ややきびしく聞こえるような気もします。
いまや縮こまってしまった「つかう」のつかわれ方を
人のいとなみと世界との交わりをめぐり、考察します。
毎日新聞(2021/02/20)に書評掲載あり。

 

 

『服のはなし:着たり、縫ったり、考えたり』

あなたにとって服とは何ですか?
何を選んで…どう着て…なぜおしゃれを…?
流行や個性といった装うことへの迷いの果てに
服の手づくりへとたどり着いた著者は、なおも悩みながら
いまの時代や社会で服を着ることの意味を探っていきます。
読売新聞(2021/01/24)に書評掲載あり。

 

 

『20世紀ファッション:時代を作った10人』

現在、われわれが身に纏っている衣服の数々、即ちファッションは
社会の中でいかにして発展を遂げてきたのでしょう。
創造と消費という社会的プロセスをなぞり、20世紀という一時代を
着こなしてきたファッションデザイナー10人を紹介します。
日経新聞(2021/01/30)に書評掲載あり。

 

 

【図書館員の注目本】

 

『図解SDGs入門』

サステナブル(持続可能)な世界を目指していく上での
われわれの課題は何でしょうか?
「いまひとつピンとこない」という方にも
一個人として「どうなっているんだろう?」と
意識をし始めるきっかけを与えてくれる1冊です。

 

 

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2021年5月27日

TEACHERS' SELECTION 先生の本棚から


摘読録ーーMy favorite words 第35回

女子美術大学 名誉教授 北澤憲昭

 

青山元不動

白雲自去来

――『禅林句集』

 

数日前の午前のこと、散歩をしている道すがら、とある邸宅の広やかな前庭に、円柱が二本ならんでいるのが目にとまった。ひとの背丈を越える大きさだ。いくどか通ったことのある場所なのだが、それまで気づかなかったのは庭の奥処に立てられているせいだろう。白く輝くそのすがたが目をとらえたのは、初夏とは思われない強い日差しのせいだったのにちがいない。

 

目を凝らすと、円柱には、草体で漢字が刻まれていた。右の柱には「青山元不動」、左に「白雲自去来」とある。禅宗の教義にまつわるアンソロジー『禅林句集』に収められていることばだ。この邸の主は禅学に造詣のある人物らしい。

 

帰宅後、架蔵の岩波文庫版(足立大進編)で確認すると、出典は北宋の『景徳伝灯録[けいとくでんとうろく]』とあるので、さっそく国立国会図書館デジタルコレクションで当ってみたところ、語句にわずかな違いのあることが分かった。原典では「青山元不動 浮雲飛去来」なっているのだ。「青山もとより動せず、白雲自[おの]ずから去来す」と「青山もとより動せず、浮雲飛びて去来す」のあいだに、たいした違いはないようにみえるかもしれないけれど、ぜんぜんイメージが異なる。だんぜん「白雲」の方が鮮やかだし、「自ずから」というところに奥深い自発性が感じられるところもいい。雲の白と、緑なす青山の対比も効いている。

 

『景徳伝灯録』では、この対句が生まれた状況が示されている。唐代の禅僧霊雲志勤[れいうん・しごん]にまつわる話だ。ある僧侶が「如何でか生老病死を出離することを得ん(どのようにしたら生老病死の苦しみから抜け出すことができるでしょうか)」と問うたところ、志勤は、この句を以て応じたというのである。桃の花がさきほこるようすを見て悟りを開いたとされる志勤に如何にもふさわしい逸話だが、問答に即して考えれば、対句は、こんなふうに解釈することができる。「生老病死」すなわち仏教でいう「四苦」は、しょせん逃れえぬものであるとして、しかし、それによって自己の本体が変わるわけではないのだ、と。『般若心経』の文句を借りれば「老も死もなく、また、老と死の尽くることもない」と言い換えることもできるだろう。

 

だが、この対句は、こうした解釈を遥かに越える魅力をたたえている。大空を去来する白雲の輝きと、それらが影を落とす青々とした夏山の光景が文字を介して脳裡いっぱいにひろがる。地学的な時の流れにおいて山もまた白雲のように去来する存在であり、去り行く白雲と流れ来る白雲とは「白雲」であることにおいて何ら変わりはない。山に対して雲が動き、雲にとっては山が動くという相対的な運動のイメージを思い浮かべてもいい。ようするに、この句において無常と常在はひとつであって、ふたつの事柄ではない。そのことが鮮明な夏の光景において無言のうちに示されている。

 

ちなみに、この語は禅宗の最古の宗門史である『祖堂集』までさかのぼる。そこに「白雲は白雲の好きにまかせ、青山は青山の好きにまかす」ということばが見いだされるのである。白雲も青山も、それぞれに自在であれと説いているわけだ。Let it be.といってもいい。

 

しかし、それにしても、いかなる思いから、円柱状の碑が庭に立てられたのだろう。その奥には傾斜地に沿う細道がつづいているようにみえたが、ひとを仏心へといざなう企てでもあるのだろうか。それゆえ通りから望むことのできる位置に敢えて立てられもしたのだろうか。もしかするとセメント製だったかもしれないあれらの柱は、強い光のもとで白い石のように輝いていた。十の文字を身に帯びて光のなかに静かに佇んでいたあの日の円柱の姿は、忘れがたい初夏のかたみとなった。

 

 

2021年5月19日

NEWS 図書館からのお知らせ共 通


『女子美術大学研究紀要』第52号原稿投稿について

投稿申込: 2021年6月7日(月)~6月21日(月)17:00 厳守

提出場所 : 各校地の図書館事務室 (土日祝の受付は原則致しません)

※入構禁止期間の場合のみメール添付にて提出可。「投稿申込書」原本は捺印して後日、原稿と併せて提出してください。

※学内研究助成申請の段階で、成果報告の方法を「紀要」と選択した方は

紀要の「投稿申込書」提出が必要です。

・『女子美術大学研究紀要』第52号 原稿募集要項 ⇒印刷用PDF文書

・『女子美術大学研究紀要』第52号 投稿申込書    ⇒印刷用PDF文書

紀要編集部会 https://library.joshibi.ac.jp/bulletin/

2021年5月19日

NEW BOOKS 新着情報杉 並


5/19 新着図書

【図書館員の注目本】

 

『Anna Maria Maiolino:o amor se faz revolucionário』

10代後半でイタリアからブラジルに移住し、
1970年代から80年代にかけての独裁政権下で
活動したアーティスト、アンナ・マリア・マイオリーノ氏の
個人の経験を通して、ブラジルの美術史と戦後の運動をなぞります。

 

 

『FLUXUS:
Selections from the Gilbert and Lila Silverman Collection
』

1988年にMoMAにて開催された展覧会のカタログ。
ギルバート・シルバーマンそしてライラ・シルバーマンの
両氏が収集した、1960年代の前衛芸術活動「フルクサス」の
マルチプル・書籍・キャビネット・ポストカードなどを収録しています。

 

 

『Friedrich Einhoff:neue arbeiten:recent works』

ドイツ・ハンブルクの画家、フリードリッヒ・アインホフ氏の
生誕80周年を記念して2013年から2016年までの
作品を紹介した1冊です。ベージュやグレーで身体性を、
深い緑や黒で奥行きという視覚的効果を、階層的に表現しています。

 

 

『E. McKnight Kauffer:the artist in advertising』

ブックカバー・衣装・舞台セットから、ロンドンの交通システム・
アメリカン航空・第二次世界大戦連合国のプロパガンダポスターまで、
さまざまなクライアントを相手にグラフィックデザイナーとして
活躍したカウファー氏のキャリアを網羅した作品集です。

 

 

『Treasure Island [New ed.] /
Illustrated by John Lawrence Cased
』

ロバート・ルイス・スティーヴンソン氏の
有名な海洋冒険物語にジョン・ローレンス氏による
ダイナミックな木版画があしらわれています。
数多くの派生作品を生み、長く親しまれてきた冒険活劇の古典を、
いま一度英語で読み返してみてはいかが?

 

 

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2021年5月19日

NEWS 図書館からのお知らせ相模原


1F特集コーナー『green garden』

きらきらとした新緑がまぶしい季節です。
現在、1階【ディアさんの本棚】では「植物」をテーマに緑を感じる本をご紹介しています。

 

 

 

こちらのテーブルの上にある本は全て貸出ができます。

こころをちょっと一休み。

癒しのみどりに包まれてください🍃

2021年5月14日

NEW BOOKS 新着情報杉 並


5/12 新着図書

【図書館員の注目本】

 

『Gabriel Kuri, Sorted, Resorted』

ブリュッセル在住の彫刻家、ガブリエル・クリの作品集。
環境政策や循環型経済への希求から、
ゴミや消費財などといった日常生活の要素を
彫刻やコラージュへと落とし込み、
商業的・文化的価値や消費主義に焦点をあてます。

 

 

『Taro Izumi:ex』

布・植物・家具などのさまざまな素材
そしてアクシデントやユーモアといった要素が
緻密に組み立てられ相互に作用している泉太郎氏の作品は、
一見穏やかながらも混沌とした今日の世界をうつしだします。

 

 

『Shinro Ohtake』

ドローイング・貼り絵・絵画・彫刻・写真
そして実験的な音楽や映像など、多岐にわたる
ジャンルの作品を発表してきた大竹伸朗氏の
初期の作品や新作を中心に紹介します。

 

 

『The Serving Library Annual 2019/20:
Bruno Munari Obvious Code
』

イタリアのデザイナーでありアーティスト
そして発明家でもあるブルーノ・ムナーリ氏。
彼の視覚的な実験作品の数々を、
さまざまな分野の専門家が解説します。

 

 

『Haegue Yang:Anthology 2006-2018:
Tightrope Walking and Its Wordless Shadow
』

コラージュやビデオ、そして大規模なインスタレーションまで
さまざまなメディアを用いた、実験的なプロセスを通し活動する、
韓国・ソウル出身のアーティスト、ヘグ・ヤン氏の
作品に関するエッセイや対話を収録した、図版入りアンソロジーです。

 

 

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2021年5月12日

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5/5 新着図書

【書評に取り上げられた本】

 

『白い骨片:ナチ収容所囚人の隠し撮り』

少年期に、ホロコーストを扱ったドキュメンタリー映画『夜と霧』に
衝撃を受けた著者は、ナチ収容所にて囚人たちが秘密裡に撮影した
写真をもとに現地を訪ねます。撮影場所や撮影者などを踏査し、
写真という言葉を持たない証言の言語化を試みます。
日経新聞(2021/02/06)に書評掲載あり。

 

 

【図書館員の注目本】

 

『どうする?デザイン:
クライアントとのやりとりでよくわかる!デザインの決め方、伝え方
』

ポスターや企業ロゴにパッケージまで、
多様なデザイン案件の打ち合わせから納品までを
クライアントとのやりとりとともに紹介する、新人デザイナーの必携書。
本書を片手に、街なかのデザインの生まれるまでを
想像してみてもおもしろそうです。

 

 

『DOT, LINE, SHAPE:
The Basic Elements of Design and Illustration
』

グラフィックデザインにおける最も大きな要素の「点・線・形」は、
あらゆるビジュアルを構成する基本的な要素であり、これらを拡張した
効果的な表現やビジョンの実例を収集した本書は、トレンドや時代をも
超越するこれら3要素の恒久的性質を示します。

 

 

『Takenobu Igarashi A-Z』

彫刻家でありデザイナーである五十嵐威暢氏の
70年代から90年代にかけて制作された作品を収録したアーカイブ。
コンピュータがデザイン業界に導入される以前から制作されている
彼のアイコニックな3Dタイポグラフィへの試みを紹介します。

 

 

『VIK MUNIZ:SEEING IS BELIEVING』

グラニュー糖・ピーナツバター・チョコレートシロップなどの
素材を用いた作品を、ムニーズは「写真的妄想」と称し、
「写真は現実を偽りなく写す」という我々の認識を覆します。
事実と虚構との間に立たされる我々の目に向いた、
彼の皮肉な視線を感じます。

 

 

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2021年5月5日

NEWS 図書館からのお知らせ杉 並


杉並図書館員推薦図書コーナー 5月

杉並図書館員推薦図書コーナーを入れ替えました。

展示されている本は貸出可能です。詳細はDVD架前の杉並図書館員推薦図書コーナーをご覧下さい。

全8冊です。

 

 

〈女子美OG香菜子さんの著作〉

『香菜子さんのおとな服練習帖』

 

 

『レトロ印刷コレクション』

 

『夢もまた青し : 志村の色と言葉』

 

『現場で使える美術著作権ガイド 改訂新版 2019』

 

『大学1年生の君が、はじめてレポートを書くまで。』

 

『魔術師のための創作BOOK』

 

『ワールドブックデザイン』

 

『1927 the return to Italy : Salvatore Ferragamo and twentieth-century visual culture』

 

2021年5月3日

NEW BOOKS 新着情報杉 並


4/29 新着図書

【書評に取り上げられた本】

 

『うしとざん』

「きょうは これから うしに のぼります」
牛を登り…牛を下る…。ページをめくる度に、
はてなが次々と浮かんできますが、気にしてはいけません。
ちょっぴりへんてこで、それでいてとっても自由な絵本です。
展開に置いてけぼりにされたい方におすすめ。
朝日新聞(2021/01/30)に書評掲載あり。

 

 

『郷土玩具ざんまい』

福岡県の郷土玩具店「山響(やまびこ)屋」のコレクションから
約350点を写真で紹介。ストリートカルチャー寄りだという
店主・瀬川信太郎さんによるコメントの、くだけたニュアンスも相まって
お店にお邪魔したかのような居心地の良さを感じられます。
朝日新聞(2021/01/09)に書評掲載あり。

 

 

『これからの哲学入門:未来を捨てて生きよ』

新型コロナウイルスの感染拡大により、急激な変化を
強いられている現在。こうした状況下で顕在化した諸問題の
数々に、やさしく咀嚼された哲学的思考で向き合います。
誰もが不安を抱える今を生きていくヒントにいかがですか?
読売新聞(2021/03/14)に書評掲載あり。

 

 

『さよなら、男社会』

「圧倒的な非対称を生きる僕らは、どうしてその事実に気づけないのか」
著者自身の過去を遡りながら社会に不正をもたらす男性性の正体を暴き、
脱却の糸口を探ります。性に関わる訴えに鈍重な社会が育てあげた
男性性/女性性に別れを告げる時が来ました。
朝日新聞(2021/01/30)に書評掲載あり。

 

 

【図書館員の注目本】

 

『スケッチ&フィニッシュ:ミルトン・グレイザーのデザイン作法』

スケッチをしている最中の躊躇いや疑いこそが重要なのだと語る
グラフィックデザイナー・グレイザー氏の作品とそのスケッチを、
自身による解説とともに紹介します。普段は目にすることのない
スケッチや制作過程を辿りながら、作品の核心へ迫ります。

 

 

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2021年4月29日

NEW BOOKS 新着情報相模原


4/29 新着図書

【図書館員の注目本】

 

 『美術/中間子小池一子の現場』
小池 一子 著 /平凡社
東京ビエンナーレ2021の総合ディレクター。「無印良品」の立ち上げから携わり、現在もその中核を担っている著者。多彩な仕事と歩みを1冊の本にまとめています。


 『ここは知らないけれど、知っている場所』
近藤 康平 著 /月とコンパス
額縁のような装丁に、思わず手に取ってみたくなります。大学院で森林学を専攻された著者が「表現者」になって15年、現在の肩書は「ライブペインティングパフォーマー」。渾身の作品集となっています。


 『名作椅子の解体新書』
西川 栄明, 坂本 茂著 /誠文堂新光社
名作と呼ばれる椅子はなぜ「名作」なのか。実際に椅子を分解・解体、組み立てを行い、特徴・構造・デザイナーや作り手の思いを探ります。

 

 『青いケシ大図鑑』
吉田 外司夫著 /平凡社
美しい大判のカラー写真と共に、ケシの花をご紹介。山岳地に咲く幻想的な青いケシのみを集めた図鑑です。

 

他全40冊


 
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2021年4月29日
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