アート・ディレクション・ツデイ
No.037

東京アートディレクターズクラブ30周年を記念して発刊された大
型ビジュアル本。当時市民権を得てきた「アートディレクター」という職能を7つの章(言葉)に分類し、俯瞰的に考察しています。30年という時代と共に、広告のアートワークも大きく変化し、美しく上手に商品を伝えるだけでなく、もっとエモーショナルに、もっと過激にインパクトをもって表現され始めたのが80年代のこの頃かと。歴史的な広告やポスターなども数多く事例として紹介されていて見応えあり。巻頭、各章の小文や巻末のデザイン小史も貴重な内容です。

メディア表現領域 非常勤講師
勝村 久司

著者

東京アートディレクターズクラブ編


出版社

講談社


出版年

1984

しきぶとんさんかけぶとんさんまくらさん
No.036

漫画家の高野文子さんが手がけた幼児向けの絵本です。
「まかせろまかせろ おれにまかせろ」なんとも頼もしいおふとんさんたちに身をゆだね、朝まで安眠したいものです。
寝る前に子供にこの絵本を読みきかせたら、たいそうぐっすり眠れるのではないでしょうか。
絵とコトバ、色も音も構成も、とってもユニークで素敵な絵本です。

杉並図書館スタッフ
Y.N

著者

高野文子作・絵


出版社

福音館書店


出版年

2014

子ども学序説 : 変わる子ども、変わらぬ子ども
No.035

「子ども学」とは、聞き慣れない言葉だと思います。本書は、子どもを客観的、科学的に外から見るのではなく、一人一人の子どもの生きる条件や世界に思いを馳せ、視点を重ねることで、「子どもである」という条件を生きることの意味を考えようとする内容です。
学校という文化の中で、これまで常識、当たり前と考えられていたことに対して、「本当にそうなのだろうか」と、新たな考えや異なる視点をもたらす一冊です。

美術教育専攻 准教授
鈴木 淳子

著者

浜田寿美男


出版社

岩波書店


出版年

2009

popeye物語 : 1976~1981
No.034

こちらはさらに時代をさかのぼって*1976年創刊の『ポパイ』の黎明期のエピソードを満載した本。当時の若者文化が同提案され、世界がどう取材されて読者に伝えられたか、そのドタバタ悲喜劇を楽しむことができる。雑誌ポパイはその後、さまざまな内容の変化を経て、現在も発刊されている。業界的には、息を吹き返してまた元気な雑誌になっていると言われている。

*註(図書館):前回「銀座Hanako物語 : バブルを駆けた雑誌の2000日」をご紹介していただいています。

短期大学部造形学科 非常勤講師
渡辺 憲一

著者

椎根和


出版社

新潮社


出版年

2008

倒錯の偶像 : 世紀末幻想としての女性悪
No.033

西洋近代美術史といえばレアリスムから抽象美術へという革新運動の展開を思い浮かべるが、当時の人々に広く浸透していたのは、保守的なアカデミスムの流れを汲むサロン派の作品であり、物語性と写実性を重視する画風であった。著者は豊富な図版を駆使して、これらサロン派系の絵画が18世紀以降の西欧資本主義社会が求める女性像の形成にいかに寄与してきたのかを分析。そこには女性嫌悪と差別意識が含まれており、白人男性優位の支配概念がやがてジェノサイドを誘発するという結論に至る。近代美術史の図と地が入れ替わったような衝撃を覚える一冊。

大学院 非常勤講師
藤原 えりみ

著者

ブラム・ダイクストラ著 ; 富士川義之 [ほか] 共訳


出版社

パピルス


出版年

1994

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