現代思想のパフォーマンス
No.079
  • 著 者:難波江和英, 内田樹
  • 出版社:松柏社
  • 出版年:2000

本書は、現代思想の概説ではなく、現代思想をツールとして使いこなす技法を実演(パフォーマンス)について書かれている。この一冊には、現代思想に貢献したフェルディナン・ド・ソシュール、ロラン・バルト、ミッシェル・フーコー、クロード・レヴィ=ストロース、ジャック・ラカン、エドワード・サイード六人の思想家について、案内編と解説編と実践編が含まれている。まさに、現代社会の中での、思想がいかにパフォーマンスされるかが問われる良著である。

芸術学部 非常勤講師
中野 仁詞
写真と動画で見るジェスチャー・ボディランゲージの英語表現
No.078
  • 著 者:ランサムはな
  • 出版社:クロスメディア・ランゲージ、インプレス (発売)
  • 出版年:2020

普段の仕草やジェスチャーの意味を再認識させられ、英語圏との違いが分かりやすく解説されています。昼休みや就寝前に5分程度を使えば、一日1トピックで、約2ヵ月で読み終わりますので、無理なく進められるかと思います。英語学習の参考書として、写真・動画付きでコスパが高い1冊です。

国際センターグループ
河野瑠瑠

現代思想の教科書 : 世界を考える知の地平15章
No.077
  • 著 者:石田英敬
  • 出版社:筑摩書房
  • 出版年:2010

現在、私たちを取り巻く「知」の数々は、20世紀以降の世界がおかれた4つの状況から発生する。本書ではそれを、ポスト・グーテンベルク状況、ポスト・モダン状況、ポスト・ナショナル状況、ポスト・ヒューマン状況と名づける。そして、そこから浮かび上がってくる「イメージと記号論」「情報とメディアの思想」「ナショナリズムと国家」など、15個のトピックスに切り分け、ソシュール、レヴィ=ストロース、フーコーという巨人たちの思想を読みなおしていく。教科書と題されるように分かり易い解説が特徴である。

芸術学部 非常勤講師
中野 仁詞
映画「エルミタージュ幻想」
No.076
  • 著 者:アレクサンドル・ソクーロフ監督
  • 出版社:
  • 出版年:2002年公開

ロシア帝国の栄光を偲ばせるエルミタージュ美術館の空間に迷い込んだ監督が18世紀のフランス人外交官キュスティーヌと出会い、彼と共に館内を移動しつつ、時空を超える体験をしていく。ピョートル大帝、エカテリーナ大帝、ロシア最後の皇帝ニコライ2世とその家族、さらには第2次世界大戦中のドイツ軍によるレニングラード包囲戦の際の美術館の状況まで、壮大な時間が2000人を超える俳優陣によって次から次へと展開していく。しかも、この映画の最大の特徴は、なんと90分ワンテイクの撮影(!)。メディアアート系の学生さん必見の傑作。

※DVDは右の「蔵書を確認する」から確認することができません。DVDコーナーからカウンターにお持ちください。館内のみ視聴可。

大学院 非常勤講師
藤原 えりみ
20世紀エディトリアル・オデッセイ : 時代を創った雑誌たち
No.075
  • 著 者:赤田祐一, ばるぼら
  • 出版社:誠文堂新光社
  • 出版年:2014

こちらは日本での雑誌の歴史をグラフィックにまとめあげた労作で、資料的価値も高い内容。巻末の雑誌年表は虫眼鏡が必要なほどの情報が凝縮されている。ぱらぱらとページをめくるだけでも、こんなに様々な雑誌たちが現れては消えていったのか、という時代の情熱が垣間見える。赤田が書くように「僕自身のための雑誌カタログ」の様相は、マンガ誌やパンクな自販機エロ文化誌から大量部数の商業誌まで、キラキラと万華鏡のように登場する。図書館に置いておくべき本です。

短期大学部造形学科 非常勤講師
渡辺 憲一
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