「フルニエ:偉大なるタイポグラファー」 フランスのタイポグラファーのピエール・シモン・フルニエの評伝である。当時として傑出した天才であったフルニエは、伝統的書体オールド・ローマン体への橋渡しをするトラディショナル・ローマン体をデザインして、長くタイポグラフィーの教科書的な役割を果たした「Manual Typographique」を著し、後にディドーに引き継がれた活字のポイント・システムを考案するなどタイポグラフィーの発展に才能を発揮した。その業績を辿った、著作を理解するために最適な一冊である。