「古代ローマ大文字論」 イタリア16世紀の書体研究家チェザーレ・ドメニキが著した古代ローマの書体の研究書である。ラファエルやその他に芸術家や建築家が愛情を注いだ古代建築に魅了されて描かれたもので、これらの字体は文字を書くためのものではなく、記念碑にラテン語で作図するためのものである。建築や建築記念碑のためのラテン語字体を適切な形で作図するための稀少な手引書となっている。ドメニキの字体は1560年代に発展させられた自由で流れるような草書体と違って、荘厳で重厚で彫刻的である。第2部では書体の理想的で図像的なレイアウトをさらに詳述しており、字体間の空間に関する報告を含んでいる。