図書館サポーターの学生さんの発案から、本展示を開催する運びとなりました。皆様是非ともご覧ください。
【展示概要】
自分のなかにある「イメージ」は、頭のなかで思い浮かべることはできても、じっさいに手で触れることはできません。
しかし、映像作品や舞台作品のなかには、ファンタジーの世界をリアルに表現したものが数多く存在します。
夢・怪物・おとぎ話・ありえない出来事…。
在りはしないものを確かにそこに在ると思わせるビジュアル、
フィクションなのに本当のことのように感じさせるリアリティ、
これらは一体どのようにして生み出されるのでしょう。
本展示では、現実には存在しない幻を映像に収めたり舞台上で実現させたりするための映像技術・セット・衣装・メイク・脚本、そしてそれらの制作に携わるアーティストたちに関する図書とDVD約100点を展示します。
【展示期間】2022年1月11日(火)~3月17日(木)
【展示場所】杉並図書館 館内 DVD架前
本展示は7つのカテゴリから成り、A面・B面の2面で構成されています。
〈A面〉
撮影の技術や各種デザインなど、作品の造形に関する資料を展示します。
【衣装・メイク】
役者の身体にメイクを施し、身に纏う衣装をデザインすることで行われるキャラクター造形。実在する人間を、非現実的な世界の人物(あるいは何か)へと変身させるアーティストたちとそのテクニックを紹介します。
【セット(映画美術・舞台美術)】
現実には存在しない虚構の世界にいかにリアリティを持たせるか、世界観を形作る上で重要な装置となるセット。作品の中でのリアリティが追及されたセットには、沢山の情報が託されています。
【特撮】
実際には起こり得ないことを、ミニチュアのセットやデジタル処理などの特殊撮影技術を用いて、現実のことのように描写する特撮。ヒーローや怪獣が登場する作品が有名な、特撮の美術に焦点を当てます。
〈B面〉
物語のジャンルや映画監督など、作品の内容に関する資料を展示します。
【童話】
様々な国に伝わる昔話、民話、神話…。「童話」とは子供向けのお話を指しますが、物語の中にみえてくる教訓や"闇"の部分など、非日常の世界に大人も魅了されているはず。実話として伝わるものから創作まで、幻想に満ちています。
【ファンタジー・SF】
ファンタジーを「想像上のお話」と広く捉えると、SFやホラーなどのジャンルはファンタジーから派生していることがわかります。それらがどのような要素で構成されているのか紐解くヒントになる本を集めました。
【ティム・バートン】
映画監督ティム・バートンの作品は、独特な不気味さがありながらもどこかユーモラス。鑑賞者に強烈な印象を与えてきた映像作品(DVD)と、バートンの作品づくりに関する図書を特集しています。
【ヤン・シュヴァンクマイエル】
映像作品を中心に、シュルレアリストとして活動するチェコを代表する芸術家。出発点となる人形劇が重要な役割を持っており、主にストップモーション・アニメーションの手法で制作。その狂気や毒をはらんだ表現は観る者にインパクトを残します。
このほか、映画や映像制作などに関連する資料も展示しています。
図書は貸出が、DVDは館内での視聴が可能です。ぜひご利用ください。