7・8月の杉並図書館・特集コーナーのテーマは「路上観察さんぽ」です。
ふだん利用する道や近所の街も視点を変えると見える景色が変わってきます。
いつもと違う視点で街なかを歩いてみませんか。
たとえば、普通であれば見過ごしがちな「もの」(マンホールの蓋、看板…etc)。
人々が無意識に作り出した造形物、自然現象から成るもの。
路上にあるものはすべて私たちの生活と関わっています。
その中に思いがけず「美」を発見したり、他のものに「見立て」たりするたのしさがあります。
今回は「路上観察学」を軸に関連する本を集めました。
そのなかからいくつかご紹介します。
1. 『今和次郎採集講義』
今和次郎は、関東大震災後に大都市化していく東京の街の様子や人々の生活を採集・分析した「考現学」の創始者として知られています。
それだけでなく、柳田國男とともに行った民家研究や、建築家・デザイナーとしての側面など多岐にわたる活動が紹介されています。
見事なスケッチからは、種類の多様さと数を提示するという様な学者としての姿勢も感じられます。
2. 『路上觀察學入門』
路上から観察できるあらゆる事物を対象とした「路上観察学」。
赤瀬川原平、藤森照信、南伸坊をはじめとする観察者それぞれの視点がユーモラスで「採集」「記録」する、おもしろさを実感します。
3. 『街角図鑑』
街なかで目に入っていたけれど見ていなかった、何気ない「もの」達を種類ごとに、図解、生態について解説。
そのものの役割やバリエーションを知ってしまうと、つい歩きながら探してしまいます。
他 全28冊、貸出可能です(雑誌は教職員、博士・修士課程、卒制貸出、図書館サポーターの方のみ貸出可能)。
受付カウンター脇の特集コーナーをぜひご覧ください。
2021年7月1日